熱中症とは、体の中と外の”あつさ”によって引き起こされる、様々な体の不調のこと。暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって体の中でたくさんの熱を作るような条件下にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの、連続的な病態。
軽度な状態から、命に危険を及ぼす状態まであります。
熱中症の分類
1度(熱失神・熱けいれん、現場での応急処置で対応できる軽症)
めまい、失神、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗
2度(熱疲労、病院搬送が必要な中等症)
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐(おうと)、倦怠(けんたい)感、虚脱感
3度(熱射病、入院して集中治療が必要な重症)
意識障害、けいれん、手足の運動障害、体に触ると熱いぐらいの高体温
熱中症の予防
●水分補給
熱中症を予防するには、喉の渇きを感じる前にこまめに水分を取ることが大事です。多くの人がのどがかわいてから水分を補給したら良いと考えがちです。
しかし、喉が渇いてからでは水分が失われすぎているということが多いです。
そのため、喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給をしましょう。水やスポーツドリンクだけではミネラル分(特に塩分)が不足しがちです。経口補水液(商品名ではOS-1など)がお勧めです。
●エアコン
室温28度、湿度70%を超えたらエアコンを使いましょう。
●高齢者が周りにいる方は周囲のサポートが必要
高齢者は、主に加齢による体の衰えが原因で、熱中症になりやすいようです。
それは、気温の上昇に鈍感になり、脱水症状が始まっても自分で体の異変に気付きにくくなっています。そのため、家族や周囲の人も異変に察知しにくく、救急搬送されるまで異変が分からないことも多いようです。